2007.02.10 ミッション
「オーガニック2.0」時代の到来【技術偏】
今まで有機農業が普及しなかった理由の一つに「技術公開の壁」がありました。
早くから高度な有機農業技術は、全国に点在していたのですが、農家としては、「自らの骨身を削って築き上げた高度な技術」を簡単に公開することができなかったのです。
しかし、これではいけないと気づいた先輩先生方が、さかのぼること30年、全国の先進技術をもつ有機農家を一軒一軒周り、技術の公開と、田畑の学術調査の協力を申し出たのです。
また、新たに賛同する志高い農家がさらに技術を磨き上げてこられました。
この地道な積み重ねが今回の「有機農業推進法」を成立させたのですね。
2.0時代の到来
先輩先生方の技術は、おおむね解明され学会などで公開されていますが、近年の技術の進歩がめまぐるしいのです。
その一例として、科学分析技術の発展が有機農業の発展に加速を付けることになるのです。
(比較表は、日立協和エンジニアリングの提供する資料です。
一般土壌分析と、X線回折による違いが明らかにわかる。)
工業界で進化した最先端機器で分析した場合、いままでの日本の土壌学が揺らぎはじめ、一方で有機農業の解析には多大な貢献を始めているのです。
一方、残留農薬の解析に関してもめまぐるしいものがあります。
一例として霜多ファームさんは自ら、残留農薬分析装置と専任スタッフを確保、農場から出荷する農産物を残留農薬のチェックをしたうえで出荷している。
さらにこのような有機農家を支援し、より安全な農産物を提供しようとするデリカフーズ株式会社さんの取組みもすばらしいと思うのです。
科学の発展があってこそ、21世紀の「農薬に頼らない有機農業」の発展があり、自然と共存できる社会が築けるのだと確信しています。
中道唯幸
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