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2015.03.24 農園日記

有機肥料、なぜ自家製!?

 

本格的に有機農業を始めた頃です、ある先輩に「自分で有機肥料を造る」って言ったら、

「そんなコスト高な事するなんて、馬鹿げてる!」一言でした。

でも有機栽培に最も重要な有機質資材は、これが元となり、

田んぼの微生物、小動物などが育ち、土が育ち、作物が育つんですから、

そう簡単に妥協はでき無かったのです。

 

さらにこんな現実がありました。

30余年ほど前ですが、ある都会の下水処理場から、有機物をもらい

自家菜園に入れた事があります。成分表には作物にとっての有効肥料分がずらずらと、並んでいました。

ところが、とんでもない!!その畑の土は、一瞬でんでしまいました。

一部草は生えるが、トマト大根ホウレンソウねぎオクラなすび、すべてが、枯れるんです。土もカチコチ!

これはあまりにも酷い結果になりました。

実際の中身は、リストアップされていた成分だけでは、無かったのです。後から解ったのですが、化学物質や、水銀を始めとする、重金属が多量に含まれていたのです。

(現在では、この様な物質を「有機汚泥」と呼ばれ、合法とはいえ一般の家畜糞などに混和され、市場に流れているのです。食糧生産を営むわれわれ、特に有機資材を重視する有機農家は、管理する田んぼ畑、そしてそれを食するお客様の身体を考えれば、確実に回避しなければいけない重要な課題となるのです。)

汚染された、畑の土は全面的に撤去し、その後酪農家から頂いた牛堆肥を入れて、一年後には、元のほかほか土の自家菜園に戻しました。

もし、こんな事が田んぼであったら、大変です。

汚れてしまった田んぼからでは、安全安心美味しいお米は獲れるはずがありませんからね。

 

よって、中道農園の肥料造りの基本は、まず自分の農場で出た有機物を第一優先に、さらに仲間の農家から、

それでも確保出来ない場合に限り肥料商から、単品素材で、資材内容の証明書、場合に寄ってはセシウム検査結果も取り寄せ、すべてを管理したうえで、自家配合し有機肥料を造っているのです。

「自家製肥料造りは、田んぼやお米を汚染から守るためなのです。」

重要なのは、未確認の肥料を使って大切な田んぼを汚さない事です。
それさえ出来れば、後の造り方は意外に簡単です。

自家製肥料の主な原料は、米ぬか・大豆・魚粉です。

 

hiryou

 

上記三つを主成分に、時々農園から出るくず米などの有機物を混合し、ペレット成形機にて、粒状にして出来上がりです。

 

pellet

 

後は袋詰めして田植えシーズンまで出番を待ちます。

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