2014.03.07 田んぼの生き物たち
アイガモ農法から微生物農法へ
《アイガモ農法とは》
田植え後10日前後の田んぼに、
アイガモ(アヒルと鴨の掛け合わせ)
の生後10日ほどのヒナを放ち、
稲の生育に邪魔する草や虫などを駆除する、
無農薬で栽培するには比較的導入しやすい農法です。
また、消費者の方々から見ても
農薬を使わずにお米を育てる
大変解りやすい農法でもあります。
中道農園でも有機栽培初期は、
この「アイガモ農法」で栽培していました。
可愛いヒナたちが田んぼを
気持ち良さそうに泳ぎ回るのは、
なんとも和やかな風景です。
《不自然な生態系!?》
有機農業を必死で勉強していくなかで
見えてきたことのひとつに
” 元気な田んぼは生態系豊かで、
色々な生き物がお米と一緒に育ちます ”
しかし、アイガモ農法は「稲とアイガモだけ!」
の田んぼになってしまい不自然に感じてきました。
《アイガモ米おいしいの!? 安全なの!?》
アイガモ農法は、アイガモたちが草や虫などを食べて
その代わりに「糞」をします。
これが有機肥料として、稲に供給され相乗効果があります。
しかし、稲の生育中期以降は、
この肥料が過剰となる事が多く、結果として
稲にストレスを与える
お米が苦くなる
硝酸態窒素が増えてしまう
体に良いとは言えなくなってしまいました。
(硝酸態窒素とは)
↓
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A1%9D%E9%85%B8%E6%85%8B%E7%AA%92%E7%B4%A0
このようなことから
「アイガモ農法」に代わる有機農法として
「微生物農法」に力を入れ移行していきました。
機械除草など多種多様な技術を駆使し、
生態系豊かな田んぼで、無農薬のお米を育てています。
《アイガモ農法を続けられない理由》
中道農園がアイガモ農法を止めた最大の理由は、
アイガモの管理の不行き届きで
アイガモたちを死なせてしまったということです。
田んぼで泳ぎ回る愛くるしいヒナ達を、
野生動物(カラス、キツネ、タヌキ、イタチ、野犬など)
が常に狙っています。
電気柵を導入したりもしましたが、
野生動物の犠牲になった無残なヒナたちが、、、
また、冷風雨にさらされる事もしばしばありました。
僕が、彼らを必要としなければ、、、
「この世に生まれ又、死ななくても良かったのに!」と
このまま続けることができなくなったのです。